はじめに
2016年頃より一般の消費者向けにVRが浸透しはじめて今年で約5年となり、VRに対する認知度や理解が徐々に高まっています。
現在ではVRアプリやVR動画など様々なコンテンツがリリースされており、実際にVRを体験したことがある方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、VR用に180度の映像を撮影できるカメラ「Z CAM K1 PRO」について紹介します。
Z CAM K1 PROのスペック
Z CAM K1 PROとは、GoogleとYouTubeが共同で発表したVRフォーマット「VR180」に対応している180度VRカメラです。(※VR180については後に紹介します。)
まずはカメラのスペックを紹介します。
型番 | Z CAM K1 PRO |
カメラユニットサイズ | 25mm×64mm×87mm |
カメラユニット重量 | 約700g |
イメージセンサー | Sony EXMORフォーサーズ(4/3型) CMOSイメージセンサー×2 |
レンズ | フィッシュアイレンズ220度3.5mm×2 |
対応メディア | SDXC(Class 10以上)128GB(最大)×2 ※推奨SDカードはSanDisk Extreme Pro 95MB/s |
F値 | f2.8、f4、f5.6、f8、f11 |
ISO | オート、マニュアル(ISO100~3200) |
露出・ホワイトバランス | オート、マニュアル |
ガンマカーブ | RGB、Z-Log |
マイク | ステレオ |
VR180フォーマット | Google VR180フォーマット適合製品 |
カメラ単体の収録サイズ | 2880×2880ピクセル30fps、ビットレート約80Mbps、MOV/H264 2048×2048ピクセル30fps、ビットレート約30Mbps、MOV/H264 2120×1344ピクセル60fps、ビットレート約60Mbps、MOV/H264 |
出力サイズ | 最大6144×3072ピクセル30fps、H265/H264 最大4096×2048ピクセル60fps、H265/H264 ※ステッチング後処理、サイド・バイ・サイド方式時 ※VR180(Mesh)やトップボトム方式も選択可能 |
LAN | ギガビットイーサネットポート×1 |
イヤホンジャック | 3.5mm×1 |
ネジ穴 | カメラ上下に1/4細ねじ穴×2 |
材質 | アルミニウム フルメタルハウジング |
付属品 | カメラ本体 レンズキャップ AC電源ケーブル DTAP対応電源ケーブル |
オプション品 | 外付けスワップ対応バッテリーシステム(バッテリー×2含む) 無線Wifiユニット VR180カメラ専用三脚(三脚が映りこまない) VR180カメラ対応スタビライザー電動3軸ジンバルシステム |
付属ソフト | 設定ソフトZ CAM Controller (PC及びMAC及びiPAD) ステッチソフトZ CAM WonderStitch(PC及びMAC) ライブ配信ソフトZ CAM WonderLive(PC及びMAC) ※高度な一部の機能は有料版ライセンスが必要になります。VR180に関しては基本的に無償版で編集できます。 ※Z CAM WonderStitch及びWonderLiveのPC要求スペックとしてGTX1070以上を推奨しています。 |
価格 | $2,995 |
Z CAM K1 PROの特徴
次に、Z CAM K1 PROの特徴についてです。
このカメラの大きな特徴として、レンズが2つついていることが挙げられます。左右のレンズの中央の距離は人間の目と目と間の平均距離である65mmに設定されており、より自然に立体を捉えることができます。
また、従来の360度カメラは小さいイメージセンサー(※)が主流でしたが、Z CAM K1 Proは一眼レフでも採用されているイメージセンサーを搭載しており、高画質で撮影が可能です。
※イメージセンサー:レンズから入ってきた光を電気信号に変換する電子部品
VR180とは
VR180とは、2017年6月にグーグルが発表した「前方180度の撮影に特化したVR動画の標準的な規格」です。2つのレンズによって映像を重ね合わせることで平面を立体で捉えることができる「立体視」の技術を活用しており、従来の映像に比べてより没入感のある体験が可能になります。
VR動画と言えば360度の映像が主流でしたが、360度カメラは撮影者が映り込んでしまうという問題があり、初心者には扱いづらいものでした。それに比べて180度動画では、一般的なカメラでの撮影と同じように動画を撮影することができます。
また、360度動画では撮影したデータを360度全方位に引き伸ばすため、どうしても解像感が下がってしまいますが、180度動画であれば半分の視界で良いため、360度動画と比較して画質が向上するというメリットがあります。
180度VRカメラの活用例
VR180のフォーマットで作成された動画はYouTubeで簡単に見つけることができます。VRヘッドセットで動画を視聴すれば、自分があたかもその場にいるような臨場感で動画を楽しむことができますが、スマートフォンやパソコンでも視聴可能です。
この動画のように、ライブや舞台など5感で感じる体験をその場にいない人に届けたい場合には、このようなコンテンツは非常に役に立ちそうですね。
まとめ
2016年頃より徐々に大衆に浸透してきたVRコンテンツ。当初はコンテンツの作成に特別な技術や機器を要していましたが、180度カメラの登場でコンテンツ作成の手間は大幅に削減されたと思います。
これを機にVRコンテンツ作成者が増え、さらに多くの人にとってVRが身近な存在になっていくのではないでしょうか?技術や知識をうまく活用して、役に立つものや、多くの人が楽しめるものが増えると嬉しいですね。
弊社ではZ CAM K1 PROを使用したVRの開発を行なっています。また、K1 PROの後継機であるK2 PROも最近購入し、現在テストを行っています。VRのことで何かわからないことや相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。一緒に面白いコンテンツを作成しましょう!
▼(追記)Z CAM K2 PROについてのブログを更新しました。
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